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片山衣料のブログ

市内統一制服を採用する自治体が静岡県内にもでてきました

2022-08-18
先日の地元新聞に、『裾野 中学校の制服統一』という記事がありました。
前々から話を聞いていましたが、まあそうなるよねという感じです。
静岡県裾野市は、県東部に位置しており市内に公立は5校、市の情報を見ると
令和3年度は
全生徒数:1,380人
1年生:463人
2年生:453人
3年生:464人
学級数は53クラスとなっています。
生徒数が少ない学校ではひと学年で14人という感じですね。

当社でも、ひと学年50人規模の学校さんのモデルチェンジをお手伝いしたことは多々ありますが、今後一層の少子化(あと私学への進学)を考えると、学校個別の制服で、スラックス&スカートがオリジナルのチェック柄として要尺1.5m程度だけど、最低ロット分を使いきるのにも数年かかる?それまで原材料在庫をストックしておかなければいけないので非常に在庫が寝る商売になってきます。もちろんうちも大手さんも定番型(他校採用実績のあるアイテム)の組み合わせで提案するようなことはしているんですが、コンペで当社案を採用となってもその後の追加検討で『ここをこうして』『やっぱりこっちの生地に』『もう少し色が濃いほうが』etc.ということが当たり前のように行われるので結局学校別注になり集約できず。。なのでこの記事のように、自治体単位等ある程度の範囲で仕様を統一していくのは、生徒さんにとってはもちろん、メーカーや販売店さんにとってもありがたい話です。
もちろん、統一化することでメーカーも販売店も新規の参入社が増える可能性もあるので既存のところは全てがハッピーとはなりませんが。

ちなみに当社所在の静岡県静岡市清水区は公立16校ありますが、この1年くらいで一気にモデルチェンジが進みほぼどこも学校別注になりました。従来は詰襟セーラー服の市場でしてまだ一部残っていますが周囲が変わったのでもはや別注みたいなものです。制服の製造にも多少あったスケールメリットが皆無な状況になりました。
こうなってくると、販売店さんも全ての学校の見本を用意するのも厳しくなってくるので、取捨選択する方向と、当社納入先販売店から聞いています。この状態になってしまえばもう寡占状況で、新規参入は望めないのでその辺は良いんですが、取扱販売店数は減るので生徒さん家庭の選択肢は減り&価格も高くなりがち。まあ価格が高くなりがちなのは、製造ロット数や在庫考えると当たり前ですがね。そこにまた女子スラックスという現在極少ロットのアイテムや少人数なのに学年色が加わると…。マンモス校ならいいんですけどね。

ということで中長期的にはわかりませんが、近々には統一型のほうが販売店&メーカー共に持続可能ではあるとは思います。

なお全国的につるし上げにされている詰襟セーラー服ですが、在校生や小6家庭にアンケート取った結果51%が制服変更に反対、約20%がわかんないという回答結果だったんだけれどモデルチェンジを実行すると業者を集めた会合で説明された学校さんもありましたが。新聞記事もアンケートに反対意見もあったと書かれていますので、その割合がどのくらいだったのか?は興味があります。
あと保護者財政負担に配慮し1,2年生は23年以降も現行制服の着用可だそうです。

そういうことで、メーカー&販売店としては、より適正在庫が読めない時代になってきました。昨年かもっと前くらいに、清水区内と近域販売店+当社で統一仕様の制服かまたは統一仕様の男女兼用第3制服を追加するように色々陳情に回ったんですがね。。
在庫を少なく見積もればムサシノさんみたいになるし、多く見積もれば売れ残り在庫多数で即経営に黄色信号、とまあどんどん商売がやりにくくなってきました。
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