本文へ移動

片山衣料のブログ

子どもたちのためのナントカ

2024-05-01
ゴールデンウィークですね!3月と4月のお休みはあってないようなもの(スタッフはもちろん休んでいます)なので、この連休は身体的にありがたいです。もちろん夏物の未納もチラホラありますが、働き方改革のために休まないといけないから休むんです!的なのが若干は通用する時代ですし、そもそも販売店さんにとってはこの時期の来店が皆無らしくて本日水曜日から祝日まで休業日にしているところも多いため、本日以降は多分TEL(催促)もなく作業に集中できます。はやく4連休来ないかな。
そんなGW連休に挟まれた平日ですが、とある出来事があって書きたくなったので更新。

以前の話、とある卸業者の社長さんが製造依頼の園服があるということでお越しいただいていたんですが、その内容がちょっと条件が合わなくてお断りしていました。
簡単に書くと、受注発注で即納希望なんだけど仕様も細かく小ロット(小規模な一園分なので)で追加あるごと即納希望という条件(要は工場側が在庫を積んで、都度客注数分のみを出荷してほしい)ですね。しかも単価が安い!!
園服って基本的にそんな要素のアイテムなんで、当社の場合は製造直売やってるからこそ利益も少し出るけど…といったビジネスです。閑散期対策にはなるんですが、昔ながらの園服生地の場合は別注品を使っていたりしてロット20反(1000m!10年分の生地)とか請求されることもあります。今回のケースは、確認すると別注生地だったのでうかつに受けれないです。

『大変申し訳ございませんが…』
とお話しすると
「前の業者はこの内容でやっていたから!」
と言うので
『では前の業者に再交渉しては?』
と回答したところ
「前の業者はなくなった」
とのこと。

ま、でしょうね。。その内容で仕事受けていたら仕事回っても利益は出ないし、それが続くと事業承継も厳しいとは思います。なのでうちもその条件では仕事を受けるにもいかないと伝えると、

「子どもたちのために何とか!」
とのこと。なので、
『ナントカって…子どもたちのためであるなら、御社がリスク負担されればいいのではないですか?』
と言うと、
「それでは儲けが無いからやっていけない!ダメだ!」
とのことでした。
『それはこちらも同じですよ』
「そこをナントカ」
『いや、だから…』
以下ループ

というやりとり延々。先日その方と街中で偶然お会いしたんですね。
話聞くと、なんか結局仕様変更で定番品にすることにしたみたいです。ある程度オリジナル仕様がないと他業者さんと競争になって利益の削りあいになるとのことでしたが、、仕方ないですよね。

ここで書いた210サイズパターンのセーラー服でもそうですが、この場合の「子どもたちのためにナントカ」のナントカ=負担がどこかに偏るやり方はとっくに通用しなくなってきているということだと思います。
PTAの存続問題とか、“物価の優等生”と呼ばないで…!の卵の価格も同じような構造ですね。もちろん損しないよう、継続できるようにお互い条件交渉するのはこれまでも&これからも当たり前ですが。

三方よし(売り手・買い手・世間)の「世間」のカテゴリの中に協力してくれる会社・人を含ませるか否かで、だいぶその組織の言動や方針に差が出てくるものです。先日訪問した契約校さんは、価格改定のお願い時に
「適正な価格に上げて頂いて、これからも良いサービスを継続してください」と言ってもらえました。
こんなふうに言われたら(ちゃんとこちらのことも考えてくれてるんだ!ありがたい頑張ろう!)という気にもなります。最近はこう言われることも多くなった気がします。
もちろん当社も(ナントカってなんだよ!)と思われないように気をつけなければいけないなと思います。
TOPへ戻る