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片山衣料のブログ

今シーズンの自動採寸について聞いたところによると

2021-03-01
自動採寸技術を使った制服採寸(オンライン採寸とかスマート採寸とかいうみたいですね)ですが、業者仲間の卸先で採用校がありまして様子を聞くことができました。
で、やっぱりですが交換が多かったみたいですね...。前横2枚の写真では胸の厚み等が判断できず や、採寸で計測したサイズが今の自分にぴったりだったのでワンサイズ大き目に、ということが多発したそうです。
ちなみにそこでは自動採寸アプリのみでは不安なので後日見本展示会を実施したそうで、その際に上記の課題?が出てきたそうです。

また別の採用校では、サイト経由の注文後にサイズ変更を行うとなぜか反映されるまでに2週間近くかかる仕様だったらしく、変更が反映される前に納品した分が『このサイズこんなに注文してないよ!!』ということで(これを書いている3月末時点も)大混乱だそうです。
当社でも契約校の制服や体操着類のご注文品を世帯ごとにセット組をしますが、もしその集計データが間違っていたら、多ければまだしも不足していたらと考えると..............ゾッとします。
必然的に夏服の製造・お渡しにも影響が出る可能性が高いのでちょっと心配ですね。今年の静岡3月時点でもう夏日も記録しましたし暑くなるの年々早くなってきているからきっと生産ラインも販売拠点も大変でしょうし。

…と現状ではネガティブな事ばかりを書いてありますが、自動採寸技術の未来にはかなりの発展性があると考えています。もしかすると数年のうちに自動採寸のほうがメジャーになるかもしれません。当社が知らないところで大成功!の自動採寸もあるかもしれませんしね。それに、現状制服販売店の事業承継問題や制服販売価格上昇を抑えるための販売方法(製造原価が上がるのは人件費等を考えると致し方ないので流通等での経費圧縮)等の問題が突きつけられています。その他通学エリアの広域化(複数の市をまたいで や 中山間地区から市街地までの遠距離通学)で、該当する世帯にとっては買い足し時にお店に行きづらいこともあります。その辺自動採寸でネット注文できれば非常に便利になりますし。

あと当社の想定ですが、制服購入はふらっと立ち寄るウインドウショッピング的な要素はほぼなく、基本的には必要になったから買いに来るのが圧倒的と思うので、ファッションアパレル店舗でよく聞く接客が煩わしい!!といったことはなく逆に選ぶサイズがわからないということで成長を見越したサイズ提案をしてほしいという声が多いと思います。そういう対応も、自動採寸技術とバーチャルアシスタント(チャットボット)で全て対応できるようになるかもしれません。
アパレル業界での川上・川中・川下は、テキスタイル(原材料)・製造・小売(流通)ですが、自動採寸技術とバーチャルアシスタントは少なくとも川中・川下のあり方を大激変させるだけの影響力があると思います。

ちなみにチャットボットについて、当社の場合は別ページに採寸スタッフAI花子さんがおりますので、現時点の実力と育成の大変さについては理解しています。より深い知識とサイズのアドバイス、あと十把一絡げの対応でなくお客さんごと対応を変える(契約校専用ページごとに異なる内容を説明)ができるようになれば、こちらのサイトにも登場するんですが。自動採寸も同様に現段階だと苦労のほうが多いんだろうなと推察します。

※4月24追記に追記
昨日、東京の商社さんと打ち合わせ(ズーム)したとき聞きましたが、↑の自動採寸のミスでまだサイズ交換が終わらないんだそうです。入学式以降しかたなくサイズが合わない制服を着ていっているので、交換品を渡して回収してもそれはもう新品としては使えませんね。スラックスも裾上げしてるはずですし。責任の所在がどうなるのかは他社事なのでわかりませんが、相当な損害でしょうね。。
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