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片山衣料のブログ

ネットで受注するところも増えてきましたが

2022-02-01
今年1月の中学校制服の採寸後半時期くらいからオミクロン株が猛威を振るって都内では80人に一人が療養中といわれており、国内いつどこで感染してもおかしくない状況です。そんな昨年とは桁が違う感染状況ですが成人の希望者は大方ワクチン2回接種済みでしょうし、命の危険度合いはずいぶん違うかな?と感じます。
ただ、景気のほうは悪くなっていますね。制服業界にとっては買い控え(お古着用)率の上昇と小物類の購入額で判断するんですが、昨年末に話題となった給付金は経済(とりあえず当社が出入りする制服販売店のエリア)には貢献していません。

そんな感じ景況感ですが、今年も自動採寸機能を引き続き行う企業さんは多いそうです。また新たにネット受注をスタートする企業もありますし、採寸の工程のうち一部あるいはすべて自動化する流れはコロナ明け後も多分継続するでしょうね。採寸の精度については、自動と対人のどちらであっても一回でベストなサイズ提案をしても「ほかのサイズも着てみないとわからないわ」という声が確実に出ます。
対人採寸の場合は、「ではワンサイズ大きめも試してみましょう」とその場で済みますが、自動採寸のみの場合は往復送料と日数がかかるのでその頻度が許容範囲内(割に合うか合わないか)であるかが今後も継続か否かのポイントであると聞きます。去年1年の実績だけでは判断つかないということで。

また心配なのが今月からネット受注を始める企業さん。よく話をする間柄なのですがそこが導入した仕組みでは結構な維持費がかかるようで。制服は高い買い物ですが、製造原価も高いので追加経費を多くかかるようにしてしまうと大変なことになります。なにせスーパーで売っている大根やお肉は、仕入れ価格を見つつ日ごとに価格設定を変えることができますが、制服はそうはいきません。同じアパレルのファッション方面の衣類もシーズンごとアイテムが入れ替わるので、そのタイミングで素材もデザインも価格設定も見直すことができますが、学校指定デザインの制服は仕様変更を勝手におこなえません。ネット受注をするから価格に転嫁しますと言っても中々理解されませんので。

特に自動採寸をおこなうところは、不安だからと今までのやり方と併用しているため、当然経費としてはさらにプラスになります。そんな感じでプラスオプション的な考えで積み重ねるように導入していくと利益も全く残りませんから注意が必要と考えています。薄利でも多売を目指す!とはいっても、時代背景が少子化&買い控えが多くなる経済状況ですので、成果は期待できませんから。

コロナ禍が終われば飛散防止用のフェイスガードや消毒液の設置等の経費はかからなくなるかもしれませんが、自動採寸やネット受注システムの経費はその後もずっとかかります。ネットでも買えるのであれば当然選択肢として残してほしいと購入者側は考えます。ですのでコロナ禍なんて関係なく(利用者の)利便性と(運営側の)コストがバランス取れたシステムであるかがもうひとつポイントと考えています。
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