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学生制服のウール生地等ご紹介

日本毛織株式会社(通称ニッケ・NIKKE)では、世界的なハイエンドブランドに向けて極上の素材を供給する一方で、学生制服に最適な高機能ウール素材も開発供給しています。
このページでは、そんな学生制服に最適な生地の性能を紹介しています。

学生制服に最適な素材①

MIRAIZ(ミライズ)

NIKKE独自のインスパイラルスピン製法の糸で出来た生地です。
着心地や風合いはアップしつつもイージーケアで文字通り綺麗が長続きし、制服販売店様およびご購入者様より高い評価をいただいている素材です。

MIRAIZ(ミライズ)の生地詳細とケアの大切さについて

下記リンク先ではMIRAIZ(ミライズ)の生地説明の他に、3年間きれいに着るためのお手入れ方法等、ウール生地国内最大手ならではの様々な情報が掲載されています。合わせてご確認下さい。
 
 
 
 
衣服は第一の皮膚である自分自身のお肌とは異なり、毎日変えることができます。
けれど、学校制服をサラリーマンのスーツのように何着も買い揃えてローテーションされる方はそうはいらっしゃいません。だからこそ、大切に扱うことできれいを長持ちさせる。
 
例えば毎日のスキンケア【手入れ】の大切さについては、女性の皆様にとってみては当社が説明するまでもなくとてもよく理解されていると思います。男性にとってみては・・・例えば靴などの革製品や車のメンテナンス【維持】に置き換えて考えれば重要度がわかると思います。
 
衣服・生地についても【手入れ】【維持】の大切さは一緒です。
汚れたら捨てて新しいの買えばいいなんて、そんな消費と廃棄を繰り返す時代は終わりが近づいています。
上質なMIRAIZの制服を第二の皮膚にする という出来事を通して、お子様が
 〇物を大切に(する習慣づけ)
 〇きれいに使う(心を育む)
そんなきっかけになることを期待しています。

最適な素材②

ハイカウントサージ(A-10SWT)

NIKKE定番「4000番」サージ生地の綾目(大体45°)よりも角度を立たせる等の特殊な織物設計をすることで、表面をソフトできれいに仕上げと耐久性を実現しています。
ウォッシャブル(家庭洗濯)はもちろん、帯電防止やストレッチ性能が付加され着用者にやさしい仕様です。
 
サージ生地の綾目とは・・・三原組織の一つである綾織(斜文織)に見られる斜めストライプの織模様のこと

最適な素材③

スーパーセルボニック加工(4000ECW)

ウールには元々天然の撥水性能が備わっていますが、さらに繊維一本一本の表面にナノ技術によって撥水・撥油加工を施すことにより、水・油汚れの浸透を防ぐ効果を飛躍的に高めています。

制服に付く汚れとして一般的なのはお昼の食事時の汚れです。パンくずのような水分を含まない汚れはササっと手で払うだけで取れますが、水分・油分を含んだソース類は衣類に浸み込みます。スーパーセルボニック加工を施した制服であればそんな汚れが浸み込む可能性をグッと減らしてくれ、丸洗いが必要になる回数が減ります。
また、通常の防水加工と異なり衣類表面を被膜で覆うわけではないので、ウールが元々持っている衣類内の湿気を外に逃がす通気機能を犠牲にせず、発散した汗の蒸気をスムーズに大気中に逃します。

耐久性能も優れており、下図の素材別撥水度と洗濯回数の表によると、ドライクリーニングを10回実施後も、未洗濯の純毛やポリエステル混紡品よりも非常に高い撥水性能を維持していることが証明されています。

つまり湿気は通すが雨は通さない。透湿性能と防水性能を両立させ、撥油性能でイージーメンテナンスを高耐久実現している加工技術です。店舗チラシ等ではわかりやすく伝えるため『超撥水』とも説明されています。

制服の洗濯について

繊維製品にとって、どうしても避けられないのが海洋プラスチック問題です。
海洋プラスチック問題は、ペットボトルなどの捨てられたプラスチック製品ばかりが原因となっているわけではなく、毎日の洗濯でも少しずつ抜け落ちている化学繊維(マイクロファイバー)が、海を汚染していることが明らかになっています。これについて、現段階では海洋汚染を阻止する方法は確立されていません。

身近な衣類を見てもウールや綿の100%素材は少なく、量販店の廉価品をみても合成繊維はふんだんに使われており、制服に関しても価格面やメンテナンス面から合成繊維を混紡せざるを得ません。

そのため 、出来るだけマイクロプラスチックを下水に流さないようにするには、
①洗濯回数を減らす 
②より繊維の抜けやすいアクリルを使用しない 
③長く大切に使う 

上記が挙げられます。
①について、スーパーセルボ加工等の防汚処理がされていればそもそものお洗濯回数を減らすことができます。ブラッシング等の従来のメンテナンス方法できれいな状態を保つことができます。
②のアクリル製の繊維は、ポリエステルと綿の混紡よりも7倍多くマイクロプラスチックを放出するという研究結果があります。 
③1着を長く使うことは環境保護活動になります。資本主義社会としては大手量販店のように毎シーズン新商品に買い替えを促すスクラップ&ビルドが理想かもしれませんが、持続可能な社会の実現を目指すにはスクラップ&ビルドに伴う環境負荷がどのくらいあるのかという背景を、作り手も購入者も知る必要があります。

上記の点において、制服を高耐久でメンテナンス回数を減らすような機能を持たせることで、現状できる範囲ではありますが、キレイ長く着る事と環境保護を両立させるよう意識することにつながります。
ドライクリーニングの際はチャージソープ無しとお申し込みください

最適な素材④

制菌性加工の裏地

裏地生地(ツイル)については、近年の清潔環境を求める意識の高まりを鑑みまして順次抗菌防臭素材から制菌加工素材に切り替えを進めています。
 
制菌加工とは・・・抗菌防臭加工よりさらに強い抗菌性を持つ加工技術(日本化学繊維協会HP参照
 
抗菌防臭加工素材が持つ、黄色ブドウ球菌の繁殖抑制機能に加えて、肺炎かん菌や大腸菌、緑膿菌、MRSA(メチシリン耐性黄色ぶどう球菌)など人体に有害な菌の繊維上での増殖も抑えることもできます。
※新型コロナウイルス感染症等ウイルスに対する効果は確認されていません。
※抗菌はニオイの原因菌を抑えるための加工ですが、制菌は有害な菌の増殖を抑えるという期待できるもので、医療関係の衣類にも使われます。「制菌」は「抗菌防臭」と比べると上位に位置する加工になります。
 
制服は体育・掃除の際等、脱ぎ着をするシーンが多々あります。『外面は空気清浄機・除菌スプレー・日光消毒も含め様々な除菌方法があるが内側にまで効果が及ぶものなのか?』そんな不安もあります。
制菌加工裏地を使用した制服を着用することによって、着替えの際に手や首元などに付着していた有害な菌が服の内側に付着していたとしても、菌が悪さをする可能性を減らす=不安を解消することにつながります。
 
当社では、上記のような日常に潜む疾病感染はもちろん受験時期に至るまで長年にわたっての感染リスク軽減・新しい生活様式の実践には必須の機能と考え(加工無しの裏地と比べ割高ですが)、採用しています。
 
※耐洗濯持続力がある生地ですが機能は半永久的ではありません。通常の衣類としての利用で抗菌防臭加工及び制菌加工効果が10回洗濯後も持続する必要があります。もちろん日頃のメンテナンス次第で長持ちします。

お客様がいくつかの選択肢の中から選べる制服

生地指定のない学校制服では、ぱっと見同じように見えていても各メーカーそれぞれが安価なものから付加価値をつけたものまでE紺(イーコン)と呼ばれる色味で揃えた上で、地域や購入者世帯の需要に合った仕様で製品を提供しています。男子詰襟学生服いわゆる学ランも同じで、混率がウール50%もあればポリエステル100%もありますが、日本被服工業組合連合会の「標準型学生服認定基準」(昭和57年制定)の認証マークを持った製品であれば、どれもOKです。お客様はご家庭の予算と考え方に合わせて自由に買うことができます。

ご紹介した以外にも様々な生地がありますので、ぜひお近くの制服販売店でお確かめください。
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