本文へ移動

制服を採寸しに行くときの注意事項

採寸時の服装について

どの採寸場所であっても、制服採寸は着せ付け(実際に着てサイズを決める)が一般的です。ただ特注寸法が必要な場合は細かくメジャーを当てることがあります。
制服採寸は秋から冬の寒い時期に行われることが一般的と思います。
おこなう場所は
 
〇取り扱い販売店
〇学校の指定する施設内(多目的室、体育館、貸会議室等)
〇自宅に販売業者さんが来てくれる
 
このようにお住まいの地域や販売店、通う学校によって様々形態があります。片山衣料でも納入業者として協働組合さんや契約校さんのところに採寸スタッフとして毎年手伝いに行っています。
採寸する場所がご自宅内やちゃんとした設備のある販売店の場合は基本的には何の問題もありません。
ただ、学校の体育館や公民館等の公共施設で採寸される時には、お子様の着ていく服に要注意です。
 
中でも体育館は特に注意が必要です。広く空調もない環境ですので寒く、皆それなりに着こんできます。そこでよく見る格好がパーカー等のフードがついている服(体形のわかりにくい)モコモコした素材の服です。学ランやイートン服、セーラー、ジャケット等いずれの採寸についても着ているものを脱いでもらわないとしっかりとした寸法取りができませんが、近年は保温性のある衣類も多く出回っている関係か、アウターを脱いでしまうとほぼ下着姿になってしまうというパターンが多く、着替えに苦労します。
四方を覆うしっかりとしたフィッティングルームがあれば問題ないのですが、簡易的なパーテーションしか用意されない会場もあります。
 
そんな場合を見越して、おすすめの格好は
 
〇小学校・幼稚園園服採寸では、薄手のインナーと脱ぎやすいアウター
採寸要員より保護者様が着替えさせたほうがお子様が安心する(知らない大人は怖いですよね)関係上、脱ぎ着をお任せする場合が多々ありますので、前開ファスナー等の保護者様が『着替えさせ易いな』と思えるアウターであれば大丈夫です
幼児の場合、病気に対する耐性もまだまだ低いので空調完備の部屋で行うのが一般的ですから、基本的には問題ない(お子様が駄々をこねる以外は)とは思います
中学校の場合は制服の下に体操着を着こむことが多い(衛生上別のインナーを着る事を推奨する学校さんも有)のでその格好で採寸すると着た感がかなり近くなります
〇中学採寸では小学校の体操着(又は近い服)の上に
 ジャージやウインドブレーカー
 ※ただしあまり汚れていないものでお願いします
ジャージ&体操着であれば、パッと脱いで見本を着ることができますし実際の着用シーンに近い感じとなります。
〇高校採寸では中学校制服
中学校時の制服は今のサイズ感と高校制服のサイズ感の違いを確認でき、裾出ししたかどうかを確認し伸びしろを想定しながら選ぶことができる(あと大抵制服の下に短パン類を履いているので問題なく着替えができる)という利点があります。
※ただ、かぶり型セーラー服の場合は薄手インナーしか着ていない子が多いので注意が必要!セーラー服の上にジャケットを着てもサイズ感はわかりませんので、中にもう一枚着こみ脱げるようにして下さい。

一方私服の場合だと、アウター脱いだら下着になるので恥ずかしいからちょっと・・・ということで、奥のほうで借りた体操着を着てもらってから・・・というシチュエーションがよくあります。
 
〇スカートとスラックスの採寸
スカートの採寸は校則の関係上膝の位置を見ることが必要になるので、採寸する人によってはタイツ類を裾からめくり膝を出すことがあります。なぜかというと、学校によっては入学時の風紀検査で立ちヒザで背を伸ばした状態で、スカートが床にべったり6センチ付かないと校則違反!という学校さんもあり、シビアな測り方を求められるからです。そのため、タイトなデニム等裾をまくれないパンツを履いていると膝位置がわかりずらいので脱いでもらうようにしています。
(風紀の先生の考えによっても基準が変わりますので、過去はOKでも翌年から急に厳しくなったりもする)
 
男子も、スラックスを履く際に、会場まで履いてきたのを一旦脱がないといけません。
 
 
前で下着を見せるのがちょうど恥ずかしくなってくる年頃ですので公共施設で採寸する学校の場合は(事前に入学オリエンテーション等で説明があるかとは思いますが)ご留意ください。
一般アパレルの衣類と比べて学生制服のサイズ規格は非常に多く作られています。それというのも成長を見越して大きめを買うため、着た感じ許容範囲内か大きすぎるのかジャストサイズすぎるのか?高い買い物だから失敗したくないので一度着てみた姿を見てみたいという声が多いからです。なのでインナーはできるだけ学校に通うときに着るものと近いものを選んでおく必要があります。

制服採寸はトキ消費的なイベント

採寸という行為は実はとてもリッチな体験であると考えています。オートクチュール(高級オーダーメイド服)では、採寸し個人の体形に合わせて型紙を作り仮縫いと試着を繰り返しながら手作業で服を製造します。
もちろん学校制服の価格帯と納期ではそこまでの工程はできせん。事前にサイズごと在庫も積みますし。けれど入学者全員が着用必須のため、サイズに合わない場合(袖長・袖短含む)は特注で作る&成長に合わせて微調整できるよう考え…と、採寸し個人の体形に合わせていく行為は一緒です。
そんな制服の採寸という行為には体験型・トキ消費の側面があります。七五三や成人式の事前の衣装合わせにも通じるところがあると思います。呉服屋さんや貸衣装屋さんで、あれだこれだとサイズや小物を確認し選ぶ。
そしていよいよ当日、その晴れ着を着て前撮りし神社に参拝&式典に参加する。そんなハレの日に着るお祝い服と同じです。
 
大変ではありますが、その行為自体が一つのイベントです。
お子様にとってもご家族にとっても、その体験=トキ消費が自身への投資となり、新たなステージへの心構えや心の成長につながっていきます。
そして今ここでしか体験できないいつもの日常とは違うトキ消費を、4月から同じ学校に通う一同が顔を合わせ、体験を共有し新たなコミュニティを形成していく。
人は人の中で育ち人になります。そんな要素もあるので文字通りの機械的な自動採寸に全て変わるのではなく、リッチなサービスとしてコロナ禍以降も継続すると考えています。
 
もちろん当社ではコロナ禍においても契約校様の制服採寸をおこなっています。ご来場者様や、当社スタッフの新型コロナウイルス感染予防のため、こんな対策当社独自の購入システムで利便性を高めつつも感染症対策をおこなっています。もちろん出張採寸会でも同様です。
 
※トキ消費:モノの所有でなく、今ここでしか体験できない日常とは違う「トキ」を過ごすことに価値を見出す
※ハレの日:生涯に一度ほどの大事な場面「非日常」 ちなみに’’ケ’’は普段の生活である「日常」

未来の採寸会は・・・?

後の制服採寸はもしかすると近い将来、某ネット通販最大手の体形計測スーツや写メで自動計測するアプリ、その他の計測器具を使って瞬時に身体計測することが一般的になってくるかもしれません。制服の場合は伸び代も考慮しサイズ決定するのですが、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)、MR(複合現実)等、加速度的に進化しているので、私服の状態で瞬時にヌード寸法を計測しつつも同時に成長を考慮したサイズ感を提案できるようになっているかも??
 
現在は一部の学校でネット経由で購入する仕組みを取り入れているところもありますが、今後はIT技術の発達で自宅のテレビや姿見にAR画像を映しながらサイズ選びできるようになることでそちらが主流になるかもしれませんね。モニターや姿見には、3年後の成長した自分の姿を予測し映し出しているかもしれません。
そこまで体制がとれていれば24時間採寸受付が可能になるので、都合のいい時間にログインし採寸するようになるでしょう。
 
それともAIがビックデータを活用&音声ガイダンスで質疑応答で提案できるようになる?または人体に埋め込んだICチップから遺伝子情報や栄養情報等の身体データを読み込んで伸びしろや肥満度も考慮したサイズ提案をする?それとも映画バックトゥーザフューチャー2のワンシーンのように服のほうが体型に合わせてスイッチ一つで自動的に伸縮する?
どうなっていくのかわかりません。採寸会自体が無意味・・・まではならないでしょうが、かならずしも現地で採寸する必要なくなるかもしれませんね。
 
そんな未来の技術が一般的になるまでは、行く時の服装に気を使ったほうがいいのは確かです。

不安解消のため、チュートリアル的な役割を持つ私学の学校内での採寸会

「中一ギャップ」という言葉があります。小学校を卒業し中学校へ進学した際に、今までとは異なる環境や生活スタイルになじめないで、不登校になったりいじめが起こったりする現象のことです。ただ文科省国立教育政策研究所が作成した「中一ギャップの真実」では、

・「中一ギャップ」という語に明確な定義はなく、その前提となっている事実認識(いじめ・不登校の急増)も客観的事実とは言い切れない。
・「中一ギャップ」に限らず、便利な用語を安易に用いることで思考を停止し、根拠を確認しないままの議論を進めたり広めたりしてはならない。

と書かれており、中一になった時点で突然問題が起きる…というわけではなく、小学校の頃からの小さな予兆があって、それが未対応・未解決だったりという「積み残し」「先送り」 が背景にあるみたいですね。

そのあたりは教育の専門家や各ご家庭に課題解決に向けて取り組んでいただくとして、当社(業者)の立場から見ると新しい環境に身を置くお子様だけでなく保護者様も心配そうです。うちの子と同級生になる子にはどんな子がいるのか、その子の親のお仕事は?先輩に非行グループはいないか?、担任の先生は?etc.
契約校様(私立)では受験前に一日体験入学等で学校生活を疑似体験し、学校を理解するイベントをおこなって自校PRと共に保護者様の不安解消をしていますが、合格発表後のそういうポジションに該当するもののひとつが学校内採寸会だと当社では考えています。既に夏~秋ごろに一日体験をしているので校内の施設や一日の流れはわかっていると思いますが、採寸会で実際に我が子が同級生になる子らと共に制服や体操着の見本を着る体験をすることで、入学後の生活がよりリアルに近づいてきているな、と感じられると思います。
当社は学校内採寸会を学校教育の一端を担い、お子様とご家族が不安なく新しい生活へ移行するためのサービスという意識で取り組んでいます。校内で採寸会を実施する小中学校に進学される方は、「4月から一年生!」ではなく、気持ちをだんだん次のステージに慣らしていくための進路決定から入学式前におこなうチュートリアル(プレ1年生のイベント)的な気持でぜひご参加ください。

会場に姿見(スタンドミラー)がなかったら

大抵の出張採寸は会場に姿見まで用意していないので、せっかくの着用感・サイズ感を目で見て確認できないというシチュエーションが多いです。
そんな時は、一緒に来てくれた保護者さんがご自身のスマホで写メを撮ってもらうのをおすすめします。会場でだけでなくご自宅に戻ってからも写メで着用感の確認ができますよ。
 
 
ただし注意事項!
会場によっては、隣や向こう側にも着替えている生徒さんがいるかもしれません。
マナーを守っての行動が大原則になりますので、写メを撮って確認したいときは
 
  • 会場スタッフに確認しOKをもらう
  • 他の子が映らないよう(&撮られたと思われないよう)壁際で撮る等、背景に注意する
  • 撮るときは会場スタッフ立ち合い時のみ
  • (当たり前ですが)我が子以外は撮らない
 
上記は必ず守ってください。
また、会場レイアウトやその時の混雑状況・採寸スタッフの考え方によっては必ずしも写メOKになるわけではありません。着替えの際中にシャッター音が聞こえるのも心証よくないですしね。基本的にはパーテーション等で区切られていて、個別のブース内や採寸者1名・保護者1名・会場スタッフ1名の計3名以外会場にいない(または順番待ちで控えている)状況で撮影可と想定しています。
 
採寸会場は不特定数の方が脱ぎ着を行う場所ですので、どこの会場でも本格的な撮影機材の持ち込みについては確認するまでもなくNGです。
けっして撮影会場ではありませんので、合わせご了承ください。
ちなみにコロナ禍においては3密回避の為にソーシャルディスタンスが求められます。今まではお母さん以外にお父さんも一緒に採寸に行けていたかもしれませんが、感染症が終息するまでは会場入りできる人数に制限がかかる可能性があります。
ですが、写メが活用できるのであれば、会場入りできなかったお父さん&その他ご家族の方も一緒に確認できますね。
 

2020年3月 新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、制服採寸会は

今年も制服採寸スタッフとして各学校校舎内で何度も開催しています。今年は新型コロナウイルス感染症対策として例年よりも来場者のマスク着用率が非常に高いです。採寸に関してはマスク着用は全く問題ありませんのでご安心ください。また、当社が採寸スタッフとして行く学校校舎の会場ではドアノブ等不特定多数の方が触れる箇所を定期的に除菌しています。
また当社採寸スタッフのほうもマスク手洗いは徹底し、採寸ゲージ(着用見本)は清潔管理を行っております。
併せて当社サイトの更新情報欄に
官庁サイト:コロナ対策についてのURLを掲載しています。
 
そちらにも目を通していただき、無事4月の入学式に出席できるよう体調管理に十分お気をつけください。
制服はその他衣類と異なり、3年後の成長した姿を想定してサイズ選びをする為、テーラーとは異なった意味で難しい採寸技術が求められます。
また袖詰め丈詰め等で、店舗内での2次加工を含めてのサイズ提案になるので、今のところは専門スタッフに採寸してもらった方が経済的で確実です。
 

2020年5月 アフターコロナは9月入学?

新型コロナウイルスが猛威を振るい、全国に緊急事態宣言が出されています。
本文を書いている5月1日の時点では学校も休校延長となり、にわかに「9月入学」が議論され始めていますが、もし仮にそうなったとしたらこのページに載っている内容はすべてビフォーコロナの古い出来事になりますね。
 
「9月入学」が本当に実現するとして、4月が9月に全ての予定が5か月後ろにずれるとしたら、高校受験は8月になりますが、それだとお盆休みと重なるので実際は7月中旬?入学式は夏制服で行い11月に衣替えが完了するといったところでしょうか。
学生制服の業者からすると、「…案外納期に余裕ができるかもしれないな」というのが感想です。
 
静岡県公立高校の場合
4月入学の場合(現在)
9月入学になった場合(勝手に想定)
・3月中旬に合格発表・制服採寸開始
・4月頭までに冬服納品(2週間)
・7月中旬に合格発表・制服採寸開始
・お盆前 or 8月下旬までに夏服納品(~1か月半)
・5月上旬までに夏物納品(1か月) ・10月下旬までに冬服納品(2か月弱)
 
こうまとめると4月入学よりも納期に余裕ができそうなのがわかりますね。
もちろん、その前に材料手配も工場年間稼働日も資金繰りも、決算月(現在は7月決算)も変える必要があり、対外的にも採寸日などの日程が全て大幅変わります。
 
不安だらけなことですが、もしかすると今までより良い職場環境(無理のない年間計画)が立てられるかもしれない...
そう思って、もしも現在と全然違う条件になったとしても常に前向きでこの厳しいコロナ禍を乗り切れるよう、豊かな郷土を築くため創意と工夫・勇気と情熱を傾けていきたいと考えています
 
...ただ慣れるまでの数年間と初年度の在庫管理は非常に大変になると思いますが。
(3月に納品していた冬制服が10月納品に変更になると、7か月余計に在庫を抱えることになる)
 

2020年9月 ウィズ・コロナの制服採寸会はどうするの?

制服販売店と話をしていて毎回話題になるのが、採寸会の密をどう回避したらいいのか、どこまでコロナ対策をしたらいいのかという話です。「小売業の店舗における新型コロナウイルス感染症感染拡大予防ガイドライン」や、「公益財団法人 流通経済研究所」サイトを参考にして感染対策を行っていくことになりますが、店舗内のレイアウトを大幅に変更する必要があったり、採寸待ちの行列はすべて外で待ってもらう等様々です。
当社は基本的には製造卸ですが、一部契約校直売も行っているので販売店と同等の感染症予防対策を取る必要があります。そんな当社の新型コロナウイルス感染予防対策としては
 
 
を用意しています。こちらは主に出張採寸会会場で持ち込みをします。
事前・事後の採寸見本(衣類)の衛生管理では

人体プレス機の蒸気プレス機能

を活用します。 
あわせて、当社社内での採寸の場合は、クローゼット型クリーニング機を設置しましたので、カバンや上靴等の蒸気アイロンが使用できないアイテムの試着後の除菌と、来社された方(希望者)の上着類の簡易クリーニング&除菌を行います。これ以外にも有効な予防方法を見つけ次第、取り入れていく予定です。

2021年9月 未だウィズ・コロナの制服採寸会はどうするの?

変移株が猛威を振るっていますので、今シーズンもコロナ対策必須となります。
来年に新幼稚園生&新中学1年生(採寸日時点で12歳未満の場合)になる世代はワクチン接種が現状できないので採寸会場での感染対策がより意味を持ちます。従来株よりもお子様の感染リスクが高いとされている変異株「デルタ株」への置き換わりが進み、お子様から家庭内に感染が広がる事例も増えているということですから、お子様同士の接触機会も増える採寸会場での感染対策は気を使わないといけませんね。

制服採寸が本格化する11月以降は、12歳以上の希望者のワクチン接種(厚生省サイトより)が完了しているかどうかはわかりませんが、体質上接種できない人も自らの意思で摂取しない人もいると思います。
ただ2回摂取していてもブレークスルー感染は起こってしまうそうなので、打った打たないに関わらずこれまで通り事前の検温とマスク着用で、入退室の際は必ず手指消毒は実施します。
なおUV殺菌ランプについては出張採寸会での持ち込みに便利ではあるのですが、小さなお子様が頻繁に出入りする会場です。万が一にもお子様にランプの光が当たって、「やけど」や「目へのダメージ」などの健康被害を生じさせないように当社では未採用としています。

体育館の採寸は、寒いのは朝一だけで、子どもたちが集まるとどんどん暖かくなっていきます。冷え性の保護者さんはスリッパ必須です。
TOPへ戻る